USB-DACアンプはUSBケーブルの品質で音質が変化するのかを検証する【オーディオ】

ZPGBF管理人

ピュアオーディオの世界ではアナログ接続が主流ですが、一般的なクラスのオーディオはデジタル入力に対応しているものがとても多いです。ミニコンポのレシーバーなどには光デジタル入力(S/PDIF)はもちろん、iPodやウォークマンなどの携帯音楽プレーヤー、USBメモリなどが接続可能なUSBデジタル入力に対応しているものがあります。中にはUSB-DACを内蔵し、接続機器と広帯域の通信を行えるものまであります。

今回は、このUSB-DACを内蔵するアンプに使用するためのデータ転送用USBケーブルを複数差し替えて、それぞれのケーブルで音質に違いがあるのかを素人なりに検証してみたいと思います。検証と言っても評論家みたいなプロっぽい検証ではなく、体感した感想を述べるだけです。あいにく波形を見るオシロスコープや高感度マイクは持ち合わせていませんのでね。ゆるいブログなのでそこまでやりません。適当に流して見てもらえば幸いです。

まず、検証に使用するUSB-DACアンプとスピーカーはこちら。


DENON PMA-60 プリメインアンプ
メーカーサイト https://www.denon.jp/jp/product/hificomponents/amplifiers/pma60
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Wharfedale REVA 2
メーカーサイト http://www.rocky-international.co.jp/wharfedale/reva/reva2.html
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PMA-60アンプの下にある丸い金色の物体は、オーディオテクニカのインシュレーター「AT6099」です。振動を伝えにくくする役割があります。付属のフット(純正インシュレーター)がちゃちいと感じたのでこれにしてあります。ちなみに、スピーカーにも使っています。パソコンのモニターに隠れていて見えませんが。

スピーカーケーブルや電源ケーブルなどは、こないだ上げたブログから変更していません。

再生機器はWindowsパソコンになります。言うまでもありませんが、ハイレゾ再生に対応した環境を構築してあります。詳しくは “windows ハイレゾ 設定” などでググってください。面倒なのでこの記事では紹介しません。

そして、今回のメインであるUSBケーブルは複数用意しました。


エレコム USBケーブル USB2.0 A-Bタイプ フェライトコア付 2m ブラック U2C-BF20BK
メーカーサイト https://www2.elecom.co.jp/products/U2C-BF07BK.html

audio-technica ART LINK USBケーブル 1.3m AT-EUS1000/1.3
メーカーサイト https://www.audio-technica.co.jp/atj/show_model.php?modelId=2339

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写真に写っていませんが、DENON PMA-60に付属のUSBケーブル、エプソンのプリンターに付属していた15年位前のUSBケーブルも検証します。

DENON PMA-60に付属のUSBケーブルを基準にします。この付属ケーブルは見た感じエレコムやサンワサプライなどが販売している一般的なUSBケーブルと同等です。恐らく品質は同程度であると思われます。ちなみに、耳を慣らすために一週間ほど付属USBケーブルを使用していました。

それでは、他のケーブルに交換して聴いてみます。

エレコム USBケーブル USB2.0の場合


オーディオ用と謳っていませんが、問題なく使用可能です。DENON付属ケーブルと交換して色々と聴いてみましたが、正直に申し上げます。何度も付け替えて慎重に検証しましたが、DENON付属ケーブルとの違いを体感することは出来ませんでした。エレコムのケーブルはフェライトコアというノイズを吸収する磁石がケーブルの両端に付いているのですが、これの影響も分からず。これ違いが分かる人っているのかな。


audio-technica ART LINK USBケーブルの場合


価格が高めのオーディオ用USBケーブルです。こちらは普段から使用しているケーブルなのですが、DENON付属ケーブルに付け替えたとき違いが分からなかったんですよね。これも何度も付け替えて慎重に検証しましたが、付属のケーブルとの違いを体感することは出来ませんでした。つまり、エレコムのケーブルとも変わらないと言えます。価格はエレコムの20倍くらいなんですがね。かなしい。


エプソンの古いプリンターケーブルの場合


ここまで3本試しているので期待しておりませんでしたが、やはりこれも変化が感じられません。ケーブル自体の品質は良い方なのかと思います。ケーブルの太さはオーテクより太く、かなり頑丈な印象です。硬くコシがあるので耐久性は高いと思われます。接続端子は金メッキではありませんが、作りはしっかりしていて差し込んだ感触はエレコムやオーテクのケーブルよりずっと良いです。流石世界のエプソン。まぁケーブル自体はどこぞのOEMでしょうが。


まとめ


予想はしておりましたが、どれも同じに聴こえるという結果になりました。オーディオで使用するUSBケーブルは、一定の品質を満たしていれば十分であるというのが今回の検証で分かりました。かなり高価なケーブルを使用しても、体感出来る違いは微々たるものでしょう。小さな変化を積み重ねて大きな変化を出すのがオーディオなので、コスパを気にしないのであれば高価なケーブルを使うのは個人的に賛成です。

これだけでは物足りないので、デジタルデータを転送するUSBケーブルで何故音質に変化があるのかということを簡単に説明します。

テキストや画像などのデータファイルをパソコンやスマホで扱う場合、読み込んだりメールで送信したりするデータ通信はバルク転送なのでエラー訂正がされています。パソコンからバックアップストレージなどにUSBケーブルを使用してデータファイルを転送する場合、ケーブルに粗悪なものを使用するとエラーが多発し訂正する回数が多くなります。この回数が多くなるほどデータ通信の時間が伸びます。しかし、転送したデータはどのような環境に置かれても全て同一のデータになります。幾度と転送されてもデータファイルが壊れない限り同一です。このバルク転送は、大きなデータを正確に転送するのに向いています。

これに対し、音楽や動画の再生はアイソクロナス転送というもので、エラー訂正は行われません。つまり、エラーがあっても再送されません。転送したデータをそのまま再生します。しかし、一定の転送レートが保証されています。

USBケーブルの違いで音質に変化があると感じるのはエラーの発生によるものでしょう。高品質なケーブルは、元のデータを正確に転送することが出来るのだと思います。まとめると、一定の品質を満たしていれば、安価なケーブルでも高価なケーブルでも音質に違いはほぼ無いということになります。一流メーカーのシステムであれば、付属のケーブルで十分でしょう。これがオーディオ用USBケーブルに対する僕の見解になります。

今回の検証では違いが分かりませんでしたが、もっと高価なケーブルを使用すれば変化を感じたかも知れません。デジタルデータだから変わるわけないだろ!って考えている人いますが、これは間違いです。アイソクロナス転送で音楽や動画を再生しているのであれば、ケーブルの違いで品質は変化します。変化を感じないのは、エラーが発生していないか、発生していても違いが体感出来ないだけです。

誤解されないように念の為書きますが、安価なケーブルや高価なケーブルを否定しているわけではありません。オーディオは自己満足なので、自分の良いと思った製品を使用すれば良いと思います。僕は他人に強制しません。


余談


オーディオ業界で良く聞くエージングに関してですが、検証しているケーブルのエージングはしてあるのかと一部の方から思われそうなので言及します。

僕はデジタルアンプなどの電子機器やケーブル類のエージングに対しては疑問に思っています。物理的に動作するスピーカーユニットなどの製品でエージングの効果があるのは理解出来ます。エージングではないですが、スピーカーの下に挟むインシュレーターも原理は理解出来ます。物理的な動作をしている物に物理的な変更を加えていますからね。当然、変化はします。良くなるか悪くなるかは別として。インシュレーターに関しては、僕は違いが体感出来るので使用しています。スピーカーは振動を他のものになるべく伝えないようにしています。アンプに使用しているのは、これも振動対策です。日常使う机の天板にアンプを置いていますので。

しかし、デジタルアンプはまだしも、ケーブルだけは理解不能です。何故かというと、物理的な動作はしないからです。数年使い込んだケーブルを新品にしても違いが分かる人なんていないと思っています。違いが分かるなら、それは思い込みです。ケーブル自体が劣化していてエラー発生しまくっているとか、断線寸前で大幅に抵抗が増しているとかでもない限り、体感するのは不可能でしょう。あとは、スピーカーケーブルなら床や壁などに触れていてスピーカーからの振動が伝わっているとかですかね。接続端子の劣化が原因で抵抗が増している等も考えられますが、これらはエージングとは無関係です。

以前、僕は精密な電子機器を扱う職についていましたが、職場ではではそのような言葉は出てきません。開発側でもそういう事は想定していません。そりゃそうです。銅線やハンダに慣らしなんて無いからです。仮にあったとしても、精密機器が影響を受けるようなレベルではないし、ましてや人間がそれを判別する事は現実的に不可能に近いです。

メーカーやオーディオショップでは商売をする上で都合が良いからそう言っているだけです。原価数十円~数百円のケーブルを数万~数十万で売っています。ボロい商売ですね。まぁオーディオだけに限らず他の業界でもそうでしょうが。

僕はこれらは否定はしません。何度も言っていますがオーディオは自己満足です。お金がたくさんあるなら目が飛び出るような価格のケーブルとか試してみたいとは思います。人柱的に。


おまけの検証


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僕はフェライトコア大好き信者ではありませんが、こういうの好きな人多いですよね。変わった!良くなった!など言っている人がたまにいますので、あれこれ論じるより実際に検証します。簡単に言うと、フェライトコアは音楽に使用されている帯域よりずっと高周波な帯域のノイズを吸収するものです。正直、音質に変化があるとは思いません。そもそも、USBケーブルで流れている信号はスピーカーに送られるアナログ信号と違いますが・・・。もう細かい事はどうでもいいです。とりあえず試せるものは試してみます。

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まずはスタンダードな形です。両端に一個ずつ付けてみます。フェライトコアを付けたり外したりと何度も聴き比べてみましたが、残念ながら違いが分かりません。僕の耳がクソなのでしょうか。

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もはやヤケクソです。どこぞのオカルト信者がクルマのアーシングに使用していそうな見た目です。ここまでやっても違いが分かりません。デジタル転送のUSBケーブルにはフェライトコアは多く使われていますが。オーディオで使用するのにはあってもなくても変わらないのでしょうね。オーディオ用の高価なUSBケーブルにはフェライトコアは付いていないことが多いです。

そもそも、フェライトコアはケーブルから発生するノイズを吸収するものなので、ノイズが発生していない(ノイズが少ない)機器やケーブルに使用するより、ノイズが多い機器やケーブルに使用するのが正解です。吸収するノイズの周波数が限られているので、なんでもかんでも付ければ良いというわけではありません。説明し始めると長くなるので書きません。デジタル通信の場合、エラーが出ないなら必要無しです。

しょうもない検証記事を最後まで読んで頂きありがとうございました。
それでは失礼します。

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