GPUのデフォルト設定とパワーリミットを下げた場合の性能に、どれ程差があるのか軽く比較してみた。
検証方法
CPUは定格動作、メモリ速度は3600MHz。パワーリミットの設定は「FIRESTORM 2.0」を使用し、100%、80%、60%の3種類で行う。ベンチマークソフトは「FF14 漆黒のヴィランズ」を使用する。ベンチマークの設定は、解像度フルHD(1920×1080)、品質設定最高品質。それぞれのフレームレートとスコアを比較してみる。
パソコン構成
CPU | AMD Ryzen 9 3950X |
CPUクーラー | サイズ 風魔弐 SCFM-2000 |
メモリ | G.Skill TridentZ Neo F4-3600C16D-32GTZNC |
マザーボード | ASRock X570 Phantom Gaming X |
電源ユニット | Seasonic PRIME Titanium 1000W |
ビデオカード | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 SUPER Twin Fan |
ちなみに、「FIRESTORM 2.0」の使い方は、下記の記事で解説している。
検証
検証して取得したデータをグラフに表してみた。注目して欲しいのが最小フレームレートで、パワーリミットを60%まで下げても殆ど変わらない結果になった。平均フレームレートも注意しなければ分からない程度の差である。スコアも殆ど落ち込まず、それでいてGPU温度は10℃近くも下がる結果になった。消費電力はGPUパワーにほぼ比例するので、パワーリミットを下げることによってワットパフォーマンスは向上している。
ワットパフォーマンスが向上するからと言ってただ下げれば良いというわけではなく、下げ過ぎると今度は性能不足になる。どのメーカーのユーティリティでも、概ね50%以下は下げられないようになっている。70~75%が個人的に一番美味しい設定だと思う。これくらいであればGPUクロックは問題なくブーストクロック状態を維持し、それでいて発熱は大きく抑えられる。60%まで下げるとGPUクロックが高負荷時に落ち込むことが稀にあるので、性能をなるべく下げたくない人は70%以上の設定にすることをおすすめする。
尚、重いゲームであればパワーリミットの制限による差は大きくなるので、環境に応じて最適な設定を自身で探って欲しい。