ポーリングレート1000Hz Quantum Wireless 2.4Ghz ワイヤレスシステム搭載の「SteelSeries Rival 650 Wireless」をレビュー!
Rival 650 Wireless 特徴
最先端のワイヤレスシステム
Rival 650 Wireless には、ポーリングレート1000Hz(1ms レイテンシー)のQuantum Wireless 2.4Ghz ワイヤレスシステムが搭載され、驚くような低遅延と一貫性のある安定した無線接続、24時間のバッテリー寿命を実現しています。
急速充電対応
高速充電をサポートするUSB ポートに接続することにより、5 分間の充電で3 時間以上使用可能となり、さらに15 分の充電で10 時間以上ワイヤレス接続が使用可能となる高速充電機能をゲーミングマウスとして初めて搭載しています。
マウス本体に設定を保存
マウス内部には、32 ビットARM プロセッサーが搭載され、CPI やボタンマッピング、マクロ、イルミネーションエフェクトをマウス本体に保存することができ、LAN パーティやトーナメントにおいて、ソフトウェアをインストールする必要がありません。
正確なトラッキング
TrueMove3+は、12,000CPI、350IPS の性能を誇り、センサー業界のマーケットリーダーであるPixArt 社と共同で設計されたSteelSeries 独自の「TrueMove3」センサーに、リフトオフディスタンスのみを計測する第二のセンサーを組み合わせた、革新的なデュアルセンサーシステムです。
安定性の問題無し、トラッキングエラー無し、レスポンスの遅延無し 、正確なトラッキングを体験できます。
リフトオフ調整機能
ゲーミングマウスの中で最も正確で低いリフトオフディスタンス0.5mmに設定する事が可能です。
今までのマウスとはレベルの違う、正確さ、コントロール、素早い反応に対応し、スキルの上限を引き上げることに役立ちます。
重量調整機能
マウスの両サイドに追加できるウエイト(錘)によって、握り方やプレイスタイルに合わせて、重心を256通りの組み合わせの中からカスタマイズすることができます。
Rival 650 Wireless には、4g のウエイトが8つ同梱されています。
センサーシステム
センサーシステム |
SteelSeries TrueMove3+デュアルセンサーシステム
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プライマリセンサー |
TrueMove 3光学ゲーミングセンサー
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セカンダリセンサー |
Depth Sensing Linear Optical Detection
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CPI |
100~12000、100 CPI可変式
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IPS |
350+、SteelSeries QcK表面で
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加速 | 50g |
ハードウェア加速 |
なし(ゼロハードウェア加速)
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リフトオフディスタンス |
カスタマイズ可能、0.5~2mm
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デザイン
表面素材 | ブラックソフトタッチ |
筐体メイン素材 | 繊維強化プラスティック |
形状 |
エルゴノミクス、右利き用
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グリップスタイル | ユニバーサル |
ボタン数 | 7 |
スイッチのタイプ |
6,000万回のクリック耐久性を誇るSteelSeriesスイッチ
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Illumination |
8 RGBゾーン、個別コントロール
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重量 |
ケーブルなしで121g/4.2オンス。最大153g/5.4オンスまでカスタマイズ可能
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長さ | 131mm/5.2インチ |
幅 |
62mm(前部)、62mm(中央)、69mm(後部)、2.4インチ(前部)、2.4インチ(中央)、2.7インチ(後部)
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高さ |
27mm(前部)、43mm(後部)、1.1インチ(前部)、1.7インチ(後部)
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ケーブルタイプ |
取り外し可能、ソフトラバー製
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ケーブル長 | 2m/6.5フィート |
付属品
Rival 650 Wireless レビュー
Rival 650 Wireless 外観
今までのSteelSeriesマウスは丸っこくて安っぽいデザインが多かったが、Rival 650はとても格好良い。見た目に拘るユーザーも満足するデザインだろう。
長さは標準的なマウスより長めだが、なだらかな形状なので大きくは感じない。管理人はつまみ持ちとかぶせ持ちの中間くらいの持ち方なのだが、これだと丁度良い。Logicoolの「G603」のような標準的な(?)形状のゲーミングマウスに慣れていると全体的に低く感じる。なので、かぶせ持ちだと微妙だし、つまみ持ちでも上手くグリップしない。悪く言えば中途半端。つまみ持ちとかぶせ持ちの中間であれば良いかも知れない。持ちやすさに関してはLogicoolの方が優秀。
両サイドを取り外せば、それぞれに付属のウェイトを取り付けて256通りの組み合わせの中からカスタマイズが可能。しかし、ウェイトを取り付けない状態でも121gとそこそこの重量なので、取り付けない人の方が多そうである。尚、サイドカバーは磁石でしっかりと固定される構造になっており、ズレやガタつきは一切ない。激しい操作でも外れることはない。
同ブランドの定番マウスパッドと大きさを比較してみる。
「QcK Edge Medium」と比較。サイズは320mm x 270mm。
「QcK Edge Large」と比較。サイズは450mm x 400mm。定規の長さが足りない。
どうでもいいがLargeサイズがでかい。ロゴまででかくしなくても良いと思うのだが。Mediumとの中間のサイズが欲しい、作ってくれないかなぁ。
SteelSeries Engine 使い方
Rival 650 Wirelessの機能を全て使用するなら「SteelSeries Engine」のインストールが必要。Windows 10であれば、デバイスを接続すれば「SteelSeries Engineをインストールして!」って通知領域に出るので、クリックすればそのままインストールが可能。通知が出てこなくても公式サイトからダウンロード可能。
尚、SteelSeries Engineをインストールしなくても標準的なマウスとして使用可能。
アプリのインストールが完了したら起動してみよう。
これがホーム画面っぽい。接続しているデバイスが表示されている。「機材」って機械翻訳だなこれ。
「アプリ」タブは使用可能なアプリ一覧が表示されている。自分で使いたいアプリがあれば「オン」にしよう。
「ライブラリ」ではゲームやアプリが表示される。↑はスキャン前なので何も表示されていない。
「機材」タブ(ホーム画面)の左にある3つの点アイコンをクリックすると、トラブルシューティングを開くことができる。デバイスが上手く表示されていない場合は試してみよう。
右上にある歯車の設定アイコンをクリックすると、SteelSeries Engine自体の設定が行える。
右上にある人物っぽいアイコンをクリックすると、ログイン画面が表示される。アカウントを所有しているのであればここからログインできる。
それでは、Rival 650 Wirelessの設定を解説する。接続しているデバイスを選択するとこのような別ウィンドウが開く。この画面でデバイスのカスタマイズが可能。ハテナアイコンにカーソルを合わせればヘルプが表示されるので、分からない場合はしっかりと確認しよう。
この「設定」タブで表示されている項目は、左側が各ボタンの項目で、右側がCPI(DPI)やスリープに入るまでの時間設定になる。このマウスはスリープから復帰する場合、何かしらのボタンを押さないと復帰しない。マウスを動かしただけでは反応しないので注意。個人的には、動かして復帰するように設定が可能であれば良かった。
右側のCPIがある方を下にスクロールすると、「リフトディスタンス」「加速/減速」「アングルスナップ」「ポーリングレート」がカスタマイズできる。ポーリングレートは1000Hzだとバッテリーの持ちが悪くなるので、気になるようであれば125~250Hzで設定するのが良いだろう。バッテリーをあまり気にしないのであれば、500~1000Hzでも構わない。FPS等動きの激しいゲームであれば性能重視で500以上にする方が良いだろう。
ちなみにポーリングレートとは、1秒間にマウスの操作情報を送信する回数である。最近の高リフレッシュレートモニターの場合、125~250Hzだとカーソルがカクついて見える。しかし、遅延があるわけではないので操作自体に支障を感じる人は少ないだろう。
各ボタンを選択すると、別ウィンドウで割り当ての設定が表示される。
キーボードやメディア等色々な割り当てに変更可能となっている。
「マクロエディター」を開くと、マクロ編集のウィンドウが表示される。
左下の「+新規」で、プロファイルの追加が行える。
「イルミネーション」タブでは、イルミネーションに関するカスタマイズが行える。下にある「ライブビュー」がオンになっていると、変更中の設定がリアルタイムでデバイスに反映される。実物を見ながらカスタマイズできるようになっている。他のSteelSeries製品とイルミネーションを同期させることも可能。
現時点の設定だとこのように光っている。
イルミネーションの変更は各ゾーンに分けて行える。「ゾーンガイドを表示する」を有効にすればゾーンがどこからどうなっているのかが分かる。手順としてはゾーンを選択してからカスタマイズするのだが、マウスでドラッグしたりCtrlキーで複数のゾーン選択し、一気に設定することも可能。
試しにロゴのゾーンを選択してみる。
「ColorShift」を選択するとカラーサイクルっぽい動作になった。結構細かくカスタマイズできるので、この完成度は凄いと思う。もちろん各ゾーンで個別にカスタマイズ可能。
全て無効に設定すれば、イルミネーションをオフにできる。
尚、これらのCPI設定、ボタン配置、照明効果をオンボード保存できるようになっている。
動作に関して
クリックの感触
とても重要なクリックの感触であるが、クリックの重さを10段階(1が軽く10が重い)で評価すると4辺りになる。重めの部類ではなく軽い部類に入る。押し始めの感触は比較的軽く、反発力は若干強め。ゲーム用としては絶妙な調整だと思う。力を入れて操作する人だと誤爆の可能性はあるかも知れないが、ほぼ平均的な重さのスイッチだと思う。サイドボタンも同じ感触。まぁ管理人の主観的な感覚だから当てにしないで欲しい。
押したときのクリック音は割と静かで、安物にみられるカチカチという音ではない。どちらかと言うと柔らかい音質である。
ホイールは軽くてグリップ力も高く回しやすい。ミドルクリックも絶妙な重さなので、ホイールを回してて間違えて押し込むこともない。左右スクロールが無いこともゲーミングマウスとしては評価できる。正直、ゲーミングマウスでは左右スクロールはいらん。
カクつきや遅延
カクつきやカーソル飛びの検証。ポーリングレート「500」CPI設定を「800」にして円や直線を描いてみる。
管理人の環境ではカクつきやカーソル飛びは感じられなかった。モニターのリフレッシュレートを165Hzで検証しているが、目視でもカーソルの引っ掛かりは殆ど分からない。Logicoolの「LIGHTSPEED」と変わらない品質だと思う。
CPI設定は800辺りに設定している人が多いと思うが「2000」にして円を描いてみる。
2000に上げてもこの滑らかさ。センサーの精度は非常に高い。遅延に関しては、実際にゲームで使用していても有線マウスと変わらないと感じる。この快適さに慣れたら有線は使えない。
重要なことだが、パソコンとUSBで接続すると有線マウスとして使用可能になる。しかし、管理人は有線と無線の違いを体感できなかった。カーソルを注視していればなんとなく分かるが、ゲーム中にそんなことをしている人はいないだろう。
総合評価
○ 良いと思った点
- 全体的に高品質
- センサー精度が高く、カクつきや遅延が感じられない
- センサーのカスタマイズが豊富
- 多彩なイルミネーションカスタマイズ
- 「SteelSeries Engine」アプリの動作が安定している
✕ 悪いと思った点
- USBがマイクロB型なのは時代遅れ
- USBケーブルが編組ケーブルではない
- スリープ復帰でボタン操作が必要(悪いかは人による)
一昔前のSteelSeriesは全体的に安っぽくて品質に良いイメージがなかったが、今回レビューした「Rival 650 Wireless」に関してはとても高品質だと感じる。耐久性や安定性に関しては人ぞれぞれ環境が異なるので何とも言えないが、管理人の環境では特に問題はない。SteelSeries Engineの動作は安定しており、バグらしいバグもない。LogicoolのG HUBは結構バグがあるし、Razerのsynapseは動作が不安定。安定性を重視している人であれば、SteelSeriesは非常におすすめできるメーカーである。
とりあえずレビューなので悪い点を上げてみたが、ゲーミング系では珍しく編組ケーブルを採用していない。まぁケーブルなんて充電中くらいしか使わないしちゃんと使えれば正直どうでもいい。スリープ復帰でボタン操作が必要なのは人によって欠点かも知れないが、逆にこれはメリットとも言える。ボタンを操作しなければスリープから復帰しないので、マウスを誤爆してスリープ解除→モニタースリープ解除の流れは無くなる。マウスを動かしてスリープ解除か、ボタン操作でスリープ解除かを設定で変更可能なら良いと感じた。
欠点らしい欠点と言えば、USBコネクターがMicro-Bなことか。発売時期を考えればUSB Type-Cにして欲しいところ。ゲーミング系は割とこういうところが遅れている。
コストパフォーマンスだが、Rival 650 Wirelessの価格は高性能ワイヤレスマウスの中では特別高いわけでもない。品質や性能に対して価格は比較的安価だと思う。ハードの出来が微妙な「G502WL」に比べればコスパは非常に高い。Rival 650は有線モデルもあるので、有線でも良い人は安い有線モデルがおすすめである。