「風魔弐(FUMA2) SCFM-2000」の冷却性能を「i9-9900KF」で検証。
テスト環境
下記のパーツ構成で検証台(まな板)にて行う。室温は25度、映像出力はビデオカードから行う。グリスは比較しやすいように、いつもの「ARCTIC MX-4」を使用する。検証方法は、CINEBENCH R15を実行して、HWMonitorというソフトで温度を確認する。
CPU | Core i9-9900KF |
CPUクーラー | サイズ風魔弐(FUMA2) |
メモリ | CORSAIR VENGEANCE LPX Series DDR4-2666MHz 8GB×2枚 |
マザーボード | ASRock Z370 Extreme4 |
電源ユニット | Seasonic PRIME Titanium 850W |
ビデオカード | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2060 Twin Fan |
冷却性能検証
動作周波数を定格クロックで検証した結果が以下のスクリーンショット。
定格状態でのベンチ中のCPU動作周波数は全コア4.7GHz。パッケージ温度は82℃。
次に、動作周波数を全コア5.0GHz(倍率50)コア電圧1.25V(固定モード)、オーバークロックした状態で検証してみる。
ベンチ中のCPU動作周波数は全コア5.0GHz。パッケージ温度は81℃と、定格状態とほぼ変わらない温度だった。どちらもパッケージ温度は概ね80℃辺りで十分な冷却性能であると言える。オーバークロックした状態で温度が1℃下がっているが、これは電圧を1.25Vで固定しているからである。定格動作で電圧をAutoにしていると、安定性を重視して負荷時には必要以上に電圧が上がる。結果的に温度も上がってしまうのだ。9900K(KF)は爆熱CPUであるが、適切に調整してあげれば性能を落とさず温度を抑えることが可能。定格動作で温度に悩んでいる人は、一度設定を見直してみるのも良いと思う。
全コア5.0GHz、コア電圧1.30Vにしてもパッケージ温度は85℃以内に収まっていたので、余程のハズレCPUでもない限り「風魔弐」であれば9900K(KF)は問題なく使用可能だ。
尚、オーバークロックは動作保証対象外なので自己責任で行うこと。
まとめ
風魔弐の冷却性能は、ハイエンドツインタワーとほぼ同等と言って良い。これより高性能な空冷クーラーは、「GAMER STORM ASSASSIN III」「Noctua NH-D15」「CRYORIG R1 ULTIMATE」辺りだろう。これらのハイエンドクーラーは良く冷えるが重くて大きい。ケースによっては入らない場合があるし、メモリやビデオカードに干渉することもある。コンパクトで高性能な風魔弐なら、そういった心配はほぼ無い。扱いやすくコストパフォーマンスに優れる風魔弐は、個人的に一押しの空冷クーラーだ。